網膜静脈閉塞症(もうまくじょうみゃくへいそくしょう)、眼底出血の治療

当院では、網膜静脈閉塞症の治療に多くの経験があり、自信を持って治療に臨んでおります。「眼底出血」といわれた方は、この病気であることが多々あります。

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網膜静脈閉塞症には、一部が閉塞する網膜静脈分枝閉塞症(もうまくじょうみゃくぶんしへいそくしょう)(ないしは、網膜静脈枝閉塞症)と、根の部分が閉塞する網膜中心静脈閉塞症(もうまくちゅうしんじょうみゃくへいそくしょう)があります。

網膜静脈閉塞症は内服のみで経過観察、と多くの教科書にあります。最近はステロイドの注射もありますし、手術もあります。眼底全面に出血してどうにも手の出しようのない症例に対してはそれらの方法をとるしかないのでしょうが、多くの患者さんがお悩みの以下のような症例に対しては、レーザーをうったほうがうまく治療できます。

私自身、昔は教科書どおり内服のみで経過観察しておりましたが、悪化する患者さんが多く、たいへんつらい思いをしておりました。ある時に某先生からの助言でレーザーをうつようになり、うってない時代の多数の患者さんと比較したところ、うったほうが圧倒的に成績が良く、打ち方をしっかりやれば、レーザーをうったほうがいいという結論に到達しております。

下の患者さんの場合をご覧ください。

発症から1ヶ月の写真です。

最初、視力が1.2で問題なかったので、内服のみで経過を見ておりました。しかし残念ながら網膜のむくみが徐々に拡がってきて、視力が0.8に下がりました。こうなると私の経験上、内服のみで視力が元に戻る事は100%絶対にありません。むしろ、視力がおちる一方です。

私はこういうタイミングでレーザーを打ちます(これ以前だと、内服だけで自然に治ることも期待できますので、我慢します。もちろん、患者さんの同意があれば早期のレーザーを施行しますが)。

出血部にはレーザーをうつな、と言う先生も多いですが、私は、出血部にもしっかりとレーザーを入れていきます。昔は出血部を避けてまわりだけにぱらぱらとレーザーをうっていましたが、そんなしょぼいレーザーではぜんぜん効きません。白く点々となっているところがレーザーをうったところです。

その結果、出血とむくみが徐々に回復し、

上の写真のようにきれいになり、視力が1.2に戻りました。患者さんにはたいへん喜んでもらえました。

上の症例のような、視力が落ち始めた患者さんを多数治療した経験に基づき、自信をもってレーザー治療をお勧めしています。最近はこの病気に対し、硝子体手術を施行することも拡がりつつありますが、レーザーのみで治療しうる症例はやはりレーザーで治療し、レーザーでどうしようもない症例に対し、他に選択肢がないために硝子体手術を施行するもの、と考えております。この疾患でお悩みの方は、ご相談ください。

なお、視力が低下し始めた網膜静脈閉塞症の患者さんへのレーザー治療の有効性に関しては、

http://www.nei.nih.gov/neitrials/viewStudyWeb.aspx?id=64

にはっきりと示されています。

多くの患者さんをレーザー治療群と無治療群に分けて、どっちがよいかを調査した結果です。この手法はEBM(evidenced based medicine)といって、我々医師が治療を選択するときの基本中の基本です。

これはアメリカのNEI、すなわち、アメリカ合衆国国立眼研究所における調査によるもので、世界で最も信頼するに値するデータです(日本好きの私ですが、こういう患者さんを実験台(!)に使った研究では、やはりアメリカはすごいです)。


横浜相鉄ビル眼科医院にて網膜静脈分枝閉塞症のレーザー治療を受けた患者さんの声です。典型的なパターンではないでしょうか。


9月に右目に静脈分枝閉塞症で眼底出血を起し、中心孔(視力の出るところ)迄広
がって視力が落ちてしまいました。
右目では、形がゆがんで物を見分けることができません。
明日、ステロイド注射の手術を受けるのですが、先生
のことをインターネットで知り、
レーザーという方法について知りたくなりました。かかった病院の医者はレーザー
について全く触れませんで
したが、それはもしかすると高額だからかもしれません。でも視力には代えられま
せん。
是非、先生のところへ行ってみたいのです。
それで気になるのが、ステロイドは受けてよいのか、ステロイドを受けるとレー
ザーは使えなくなるのか、ということです。ご連絡頂けないでしょうか。

(私からの回答:ステロイドの注射を受けても、レーザー治療は問題なく受けられます)

S

先生の病院へお伺いします。

公共の病院は、勤務医の先生方が冷たくて、心が冷えてしまいます。
ものすごく忙しそうで、しかたないのかもしれませんが。

眼底出血は、外からの見かけが正常なだけに、まわりにその深刻さ、
恐ろしさ、つらさがわかってもらえず、すごくすごく孤独です。

S

先日の網膜静脈分枝閉塞症のレーザー治療、ありがとうございました。右目の視力
は順調に回復しているようです。

考えてみると、最初から先生のところへ行っていたらこんなに苦しまずに済んだと
思います。
出血が中心に及ぶ前にレーザーで止めていれば、いや異常に気づいた出血前の状
態(静脈に瘤のようなものが見えるだけでした)で止めていれば、
と考えてしまいました。
ただ、こうなってしまったので、この出来事を自分の生活を変え人生を見直すチャ
ンスとしていくつもりです。

眼の病気というのは特別ですね。
死ぬわけではない、二つあるうちの1つだから、というのは健康な人の考えで、1
つなったということはもうひとつもありうる、と考えてしまうものなのです。
「様子を見ましょう」と待つことは、悪くなるのに手の打ちようが無いことなので
はないか、と考えてしまうものなのです。

私がこの病気になってから受診した眼科医は、先生が5人目です。
どこの医者も診断は間違いなくしてくれました。ただ、そこから先が問題です。
「様子を見ましょう」の診断をして次に行ったときには「残念ながら・・・」と明
るく言ったごく若い医者、持ち時間5分のベルトコンベアに乗せられた要修理
の機械扱いの大病院、くどい質問をすると露骨にいやな態度をとった医者。
そして、写真を見せられる度に出血か広がっていくのがわかり、右目が見えなく
なっていったのです。
これではいかん、まかせてなんかおけないと思い、インターネットの検索サイトの
グーグルで調べて行って先生のホームページへ行き当たったわけです。
レーザーを積極的に打つ先生のお話に、やれることがあると思い、そのことだけで
も希望がもてました。
先生の医院は交通便利なところにあり、たまたま私の友人の住んでるところの近く
だったのですが、どんなに遠くても行ったと思いますよ。
それでも最初に行ったその日に手術してくれるとは驚きました。

それに、がっちりと握手したときはうれしかったです。苦しむ患者と病気に対して
共に戦ってくれる友達のような気がしました。
なんでもないことでも、気が弱っている人にはとてもうれしいものなのです。
5日に見た中年の患者さんに、ここに来たことが幸運だから絶望するひまがあった
ら何度でも見てもらえばいい、と言ってやりたくなりました。
私は、横浜の友人に先生のことを話ししていきます。

先生の医院が大きく発展していくことを祈願しております。

今後もよろしくお願いします。

S

HPへの掲載OKです。
最初の頃(10/11、10/12、10/13)のメールもよろしかったらどうぞお使い下さい。
匿名の必要もありませんし、特定されても全くOKです。。
内容に一切の嘘もありませんし、まわりに隠してもいませんし隠そうとも思いませ
ん。
写真等もお使い下さい。
修正、改変、掲載等、一切をおまかせします。
私の体験が、少しでも何かの役に立つのは嬉しいことです。

S

大高より:Sさんが行かれたほかの病院にも配慮して匿名とさせていただきましたが、Sさんの心意気に感謝感謝です。特に最後の1行が泣けますね。


mail: otaka@isao.com

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